Czochralski法


チョクラルスキー(Czochralski, Cz)法は、坩堝内で溶融させた原料融液を温度勾配下で上方に引き上げることによって、 大型のバルク単結晶を育成する方法です。我々は、Cz法を用いて酸化物およびフッ化物シンチレータ単結晶や圧電単結晶などの育成を行っています。 自動直径制御(ADC)を用いることで、育成する単結晶の形状を制御することができ、研究室で保有しているCz炉では最大3インチ径の大型単結晶まで育成が可能です。 引き上げに種結晶を用いることで、高品質単結晶の育成や結晶方位の制御を行うことができます。
これまで、Cz法により酸化物シンチレータ材料では、Pr:Lu3Al5O12やCe:Gd3(Ga,Al)5O12、 (Gd,La)2Si2O7など3インチ径単結晶、 フッ化物シンチレータ材料のEu:LiCaAlF6やCaF2の1インチ径単結晶、圧電材料のCa3Ta(Ga,Al)3Si2O14の2インチ径単結晶などの開発実績があり、 その一部は共同研究先の企業で量産が始まっています。

(左上)Pr:Lu3Al5O12単結晶, (右上)Ce:Gd3(Ga, Al)5O12単結晶
(左下)Ce:(La,Gd)2Si2O7単結晶, (右下)Ca3Ta(Ga,Al)3Si2O14単結晶