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新規圧電結晶の探索と結晶成長技術の開発
新規圧電結晶の探索
我々は水晶に替わる材料としてランガサイト型結晶に着目して、新規圧電結晶の開発を行っている。 ランガサイト型結晶は電気機械結合定数が高く、融点まで相転移を起こさないため物性値の温度依存性が少なければ候補材料となる。 今までに、ランガサイト型単結晶についてC,Dサイト(Ga3+)のAl3+による元素置換およびAサイト(La3+)のCa2+およびBa2+による元素置換を行い新規ランガサイト型単結晶を開発した。 得られた結晶の基礎物性を明らかにするとともに元素置換が電気抵抗値の温度依存性に及ぼす影響についても検討している。 |
ランガサイト型単結晶の結晶育成技術の開発
地球温暖化への対策が世界中で講じられている中、自動車業界では燃費の向上、エミッション(CO2やNOx)排出量の低減が精力的に試みられている。 これらの取り組みの中で、ガソリンのエンジン部での燃焼効率を上げるために、エンジンの燃焼室内の圧力を直接検知して空燃比を理想空燃比限界近傍にフィードバック制御する希薄燃焼(リーンバーン)技術の開発が行われている。 |
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この燃焼の精密な制御を必要とする希薄燃焼技術では、無冷却で400 ℃以上の高温下、長期間安定に作動する直接検出型の燃焼圧センサーの開発が要求されている。高温・高圧の燃焼圧力を直接測定できるランガサイト型圧電結晶は、現在使用されている燃焼状態を間接的に測定する酸素センサーよりも、この要求に応えられる。 |
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我々は、1350〜1500℃の融点を有し、融点までキュリー温度を持たない、高温下で圧電特性を維持するランガサイト型圧電結晶を開発してきた。 これらのランガサイト型圧電結晶を、より低コスト、かつ、高品質に作成する結晶育成技術として、マイクロ引き下げ(μ-PD)法を用いた単結晶材料の形状制御育成技術の開発を進めている。ランガサイト型圧電結晶の育成に最適な濡れ角を有する合金を発見しており、形状を制御して単結晶を育成することで、加工時の手間や材料のロスを減らす(⇒形状制御結晶成長 )。 |
Web Page 管理者 KUROSAWA, Shunsuke (kurosawaアットマークimr.tohoku.ac.jp) )