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検出器
当研究室では、固体化学の観点から新規多元系無機化合物の探索と新規合成法の開拓をすすめるかたわら、 「”材料”とは実際に使われて初めて真の意味で”材料”と呼べるのである。」という考えから、 開発した新材料のデバイス化にも積極的に取り組んでいます。
特に力を入れているのは、シンチレータ材料のデバイス化です。この材料は核医学、素粒子・宇宙物理学、資源探査、核融合炉・原子炉モニタリングなど様々な分野で利用されています。 これらの分野で観測対象となるX線・ガンマ線は、シンチレータを介して光に変換されたあと、光検出器で電気信号に変換されることで初めて人の目で視ることができるようになります。 我々の研究室では、新規シンチレータ材料の探索にくわえて、光検出器と組み合わせたデバイスの設計、放射線検出装置の開発に至るまで一貫した研究開発を行っています。
国内外の優れた研究機関と共同研究を行うことで、研究室で開発したシンチレータを搭載した乳がん用画像診断装置(PEM)を実用・製品化(図1)したほか、 福島第一原発事故後の除染に利用されている環境放射能測定器や汚染分布マッピング用カメラの開発にも貢献してきました。
新規シンチレータの開発や特性向上の恩恵をいち早く検出器設計や装置製作に取り入れられることが、我々の研究室の一番の強みです。 最近ではその強みを活かして、次世代の粒子線治療用リアルタイム線量モニタの開発を開始しており、世界が注目する革新的技術の実用化を目指して研究を進めています。
Web Page 管理者 KUROSAWA, Shunsuke (kurosawaアットマークimr.tohoku.ac.jp)