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共晶体
共晶体構造材料とは、相図上で2種類もしくは3種類の化合物が同時に析出する共晶点において、融液から一方向凝固することで得られる材料で、 共晶点における組成比や一方向凝固の際の育成速度によって、マトリックス相中にナノレベルのロッド状の相を形成させた構造や三次元的に各相が絡み合った構造を有する材料を一工程で自己組織化することが可能です。
これまでに我々が開発してきた共晶体構造を利用した機能性材料の代表例としては、高強度材料、シンチレータ材料、熱電材料があります。
高強度材料では、共晶体材料の三次元的に各相が絡み合った複雑な構造を形成することを利用し、単一の相では達成できない高強度を獲得できます。
シンチレータ材料では、高屈折率のマトリックス相中にシンチレータのロッド相を形成させた共晶体構造を利用することで、
放射線照射により一方向に発光した光が導波するシンチレータ材料を実現しました。
この光導波型シンチレータにより従来の構造体では達成できなかった高い空間分解能を実現しました。
現在では、共晶体構造を利用した高性能指数熱電材料の開発も行っています。
Web Page 管理者 KUROSAWA, Shunsuke (kurosawaアットマークimr.tohoku.ac.jp)